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結婚式の成功と後悔。やってよかったこと、やらなくて地獄を見たこと。
こんにちは!
1.5次会パーティー専門ウェディングプランナーの、あやかです。
決まった型がないからこそ、おふたりの価値観、大切にしていること、そしてゲストへの想いが、ダイレクトにパーティーの形となって現れます。
それは、この仕事の最高の魅力であると同時に、ちょっぴり怖いところでもあります。
自由という名の広大な海で、コンパスも持たずに迷子になってしまうカップルを、私はたくさん見てきました!
今回は、私がこれまでお手伝いしてきた数えきれないほどのパーティーの中から【やってよかった大成功例】と、プランナーとして胸が痛んだ【やらなくて後悔した実例】、そして判断に迷う【グレーゾーンな演出】について、新郎新婦と接した経験で思う本音のすべてをお話ししようと思います!
第1部:【大成功!】「一生モノの思い出になった」と涙した、先輩カップルの神選択
まずは、パーティー後に「あやかさん、本当に最高でした…!」と新郎新婦様はもちろん、ゲストやご両親からも感謝の言葉をいただけた、大成功の事例からご紹介します。
やってよかったこと①:「ふたりのコンセプト」を徹底して世界観を創り上げた
漠然と「オシャレなパーティー」を目指すのではなく、「ふたりならではのコンセプト」を決めたカップルは、ゲストの満足度が圧倒的に高いです。
<成功実例:テーマ「Wedding Camp」>
共通の趣味が「キャンプ」というおふたり。
最初のお打ち合わせで「おふたりの“好き”を、単語でいいので100個書き出してみてください」という宿題を出しました。
そこから見えてきたのが「緑、焚き火、星空、コーヒー、ギター…」といったキーワード。
これらを元に「Wedding Camp」というコンセプトを固めていきました。
・招待状は、航空券ではなく「キャンプ場の入場チケット風」に。
ミシン目まで入れて、受付で半券をちぎる演出をしました。
・会場装飾は、プロの装花に加えて、おふたり愛用のランタンやアウトドアチェアを持ち込み。ウェルカムボードは、手書きの木製看板風にDIY
・席次表は、会場全体をキャンプサイトに見立てた「探検マップ」に。各テーブル名は「焚き火サイト」「星空サイト」などと名付けました。
・料理には、ビュッフェに「ミニBBQ串」や「スキレットのアヒージョ」など、キャンプらしいメニューをシェフと相談して追加
・再入場は、お色直しした新郎がギターを抱え、新婦はリュックを背負って登場。ゲストテーブルを回りながら、カントリーロードを弾き語りしました。
パーティー後、ゲストから「ふたりらしさ全開で、結婚式に来たというより、楽しいイベントに招待された気分だった!」と大絶賛の嵐。
おふたりも「準備は大変だったけど、文化祭みたいで楽しかった。自分たちの“好き”が詰まった空間に大切な人たちが集まってくれて、夢のような時間でした」と語ってくれました
コンセプトとは、ふたりの“好き”でゲストをもてなす、最高のおもてなしなのです
第2部:【要注意…】「時間を戻したい」と頭を抱えた、先輩カップルの後悔ポイント
次に、プランナーとしてお伝えするのが一番心苦しい、しかし最も知ってほしい後悔の実例です。
これは決して他人事ではありません
やらなくて後悔①:すべてDIYに挑戦…準備に追われ当日ヘトヘトに
「節約のために」「手作りの温かみを出したい」そのお気持ちは本当に尊いものです。
しかし、「すべて手作り」は地獄への入り口になりかねません。
<後悔の実例>
「節約も兼ねて、できる限り自分たちでやります!」と意気込んでいたおふたり。
しかし、仕事と両立しながらの準備は想像以上に過酷でした。
慣れない動画編集ソフトに悪戦苦闘し、プリンターの不調で夜中に絶叫。
些細なことで喧嘩が増え、お打ち合わせの際の空気もどこかギスギス…。
パーティー前日、目の下にクマをつくり、明らかに疲弊したおふたりが「もう無理です…」と資料を持ち込んできました。
結局、席札の名前が間違っていたり、ムービーの画質が荒かったり…。
何より、おふたりが一番楽しみにしていたはずの当日を、万全のコンディションで迎えられなかったのです。
後日、新婦様がこうおっしゃいました。「節約のはずが、材料費やインク代で結局高くついたし、何より準備期間に彼と喧嘩ばかりしてしまったのが一番の後悔です。
あの時間で、もっと別の話し合いができたはずなのに…」
【プランナーからの助言】
DIYは、「自分たちが本当に楽しみながら、クオリティを担保できる範囲」を見極めることが全てです。
「メッセージカードだけ手書き」「ウェルカムボードだけ作る」など、ポイントを絞りましょう。
節約したお金以上に、あなたの時間と体力、そしてパートナーとの穏やかな関係は、プライスレスなのです!!
やらなくて後悔②:多すぎる演出で、ゲストとの時間がゼロの「主役不在パーティー」に
「ゲストに楽しんでもらいたい!」その気持ちが強すぎるあまり、分刻みのスケジュールを組んでしまうカップルがいらっしゃいます
<後悔の実例>
オープニングムービーに始まり、友人余興2組、テーブルラウンド、ケーキカット、ドレス色当てクイズ…。
常になんらかの演出が進行している状態でした。
おふたりは、次の段取りのことで頭がいっぱいで、司会者に急かされ舞台袖と高砂を往復するばかり。
ゲストとゆっくり話す時間は、まったくありませんでした。
パーティー後、ゲストからは「ずっと何かやってたけど、二人が遠い存在だった」「慌ただしくて落ち着かなかった」という声が…
おふたり自身も、「達成感はあるけど、何をやったか覚えていない。気づいたら終わっていた…」と、虚しさを感じていました。
【プランナーからの助言】
結婚式は、おふたりの「発表会」ではありません。
演出を詰め込むことが、必ずしもゲストの満足に繋がるとは限らないのです。
演出は「足し算」ではなく「引き算」で考えてみてください。
「一番やりたいことは何か」「ゲストと歓談する時間と、演出のバランスは取れているか」を冷静に見つめ直す勇気が、パーティーの質を格段に上げます。
やらなくて後悔③:憧れのお色直しが「時間泥棒」と「お財布の敵」に
「一生に一度だから、色々なドレスが着たい!」花嫁なら誰しもが抱く憧れです。
しかし、その憧れが大きな後悔に繋がることもあります。
<後悔の実例>
ウェディングドレスに加え、カラードレスと和装、合計2回のお色直しを希望された新婦様。
衣装代は当初の予算を大幅にオーバー。
さらに、それぞれの着付け代やヘアチェンジ代もかさみ、お料理のランクを下げざるを得ませんでした。
そして、問題は時間です。
2時間半のパーティーのうち、新婦様が中座していた時間は合計で50分近く。
その間、新郎はひとりで高砂に座り、ゲストも手持ち無沙汰な雰囲気に…。
「『可愛いドレスだったけど、ほとんど席にいなかったね』と友人に言われたのが、一番ショックでした…」と、うつむく新婦様の顔が忘れられません。
【プランナーからの助言】
1.5次会のような比較的コンパクトなパーティーでは、お色直しは1回が現実的です。
もし複数着たいのであれば、ヘアスタイルやアクセサリー、ブーケを変えるだけの「プチお色直し」でも印象は劇的に変わります。
衣装を変える目的は何か、そのために失う時間や費用と天秤にかけて、賢い選択をしてください。
やらなくて後悔④:記録を友人に依頼…残ったのは「中途半端なデータ」と「友人への罪悪感」
これは1.5次会で本当に多い後悔です。
会費制でご祝儀よりも費用を抑えている分、記録係への出費をためらってしまうお気持ちは分かります。
<後悔の実例>
写真が趣味という新郎のご友人に撮影を依頼。
しかし、出来上がったデータを見ておふたりは愕然としました
・写真はほとんどが高砂にいるおふたりのアップばかり。
会場全体の雰囲気や、各テーブルで談笑するゲストの自然な表情が全くない
・新婦側のゲストは、知らない人が多いためか遠くからの写真しかなく、誰が誰だか分からない
・何より、撮影係をお願いしたご友人に、パーティーを心から楽しんでもらえなかった。
「お金で解決できた後悔だけに、本当に悔しい」とおっしゃっていたのが印象的です。
【プランナーからの助言】
記録は、「思い出」を「財産」に変えるための、唯一の手段です。
当日の記憶は必ず薄れます。
プロは、最高の機材と技術で、その場の空気感、光、感動の涙、最高の笑顔を「作品」として残してくれます。
友人には、カメラを気にせず、一人のゲストとして心からパーティーを楽しんでもらう。
それこそが、新郎新婦から友人への最大の「おもてなし」ではないでしょうか?
第3部:【プランナーが物申す!】判断が分かれるグレーゾーン演出への最終結論
「これって、1.5次会でやってもいいのかな?」と、多くのカップルが悩む演出があります。
ここでは、その代表的な2つに、プランナーとしての一つの答えを提示します。
CASE1:サプライズは、最高の贈り物か、最悪の自己満足か
1.5次会でやりたがる方が多いサプライズ。
しかし、これは諸刃の剣です。
成功するサプライズは、徹底的な「相手目線」に立っています。
相手が本当に喜ぶことは何か、人前で注目されるのが好きなタイプか否か、リサーチを重ねています。
失敗するサプライズは、いつだって「自分がやりたい」という自己満足から始まっています。
内輪ノリの余興や、相手が恥ずかしがるような公開プロポーズは、会場全体を気まずい空気にしてしまいます。
迷ったら、胸に手を当てて自問してください。「これは、相手のため?それとも、自分のため?」と。
CASE2:友人中心の1.5次会で「両親への手紙」はアリか、ナシか
「友人メインの楽しい雰囲気なのに、しんみりさせちゃうかな?」と、両親への手紙をためらう方は非常に多いです
私の結論は、「ぜひ、やってください」です。
ただし、披露宴のように長々と読む必要はありません。
記念品贈呈の際に、マイクを通して「お父さん、お母さん、今日という日を迎えられたのは二人のおかげです。本当にありがとう。これからも見守っていてね」と、自分の言葉で短いメッセージを伝えるだけでも十分です。
あなたの友人たちは、あなたがどんな両親のもとで育ってきたのか、そのルーツを知ることで、より温かい気持ちになるでしょう。
そして何より、どんなパーティー形式であれ、我が子からの感謝の言葉を嬉しくない親は、世界中どこにもいないのですから。
ここまで、成功と後悔、様々な事例をお話ししてきました。
しかし、忘れないでください。1.5次会に絶対的な「正解」はありません。
あるのは、「おふたりだけの答え」です。
たくさんの情報に惑わされそうになったら、どうか原点に立ち返ってください。
「私たちは、誰に、何を伝えたくて、このパーティーを開くんだっけ?」
その問いの答えこそが、おふたりが進むべき道を照らす、何よりも明るい光となります。
準備期間は、ただの作業ではありません。
お互いの価値観を深く知り、時にぶつかり、そして乗り越えることで、おふたりが本当の意味で「夫婦」になっていくための、大切な、大切なプロセスです。
どうかその道のりも、楽しんでください。
そして、迷ったり、苦しくしたりしたらいつでも、私たちプランナーを頼ってください。
おふたりが心の底から「やってよかった!」と思える、最高のパーティーを創り上げるため、私たちはここにいるのですから!(^^)!
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この記事を書いた人
ウェデイング業界10年
3年のレストランウェディングのマネージャーを経て転職し1.5次会パーティーにて全国のウェディングをお手伝い中。会費制や1.5次会はもちろんホテルでのウェディングや少人数結婚式も多く手掛けお手伝いさせていただいたウェディングは380組以上。
美味しい食事とペットをこよなく愛するシテイガール-
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